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2024.07.04
相談員ブログ

脂質異常症について

【脂質異常症とは】
「脂質異常症」とは、血液に含まれるコレステロールや中性脂肪などの脂質が水準よりも高い状態のことを指します。以前は高脂血症とも呼ばれていました。
血液中に余分な脂肪がたまると、動脈硬化を起こしやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞、狭心症、腎疾患、大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症などの重篤な疾患の引き金にもなります。
自覚症状はほとんどありませんが、日本では脂質異常症の人が2,000万人いるとも言われ、見過ごすことのできない生活習慣病の一つとなっています。

【脂質異常症のタイプ】
血液中には4種類の脂質がありますが、脂質異常症になるのは下記の3つのタイプです。

・高LDLコレステロール血症:LDL(悪玉)コレステロールが多いタイプ
LDL(悪玉)コレステロールは肝臓で作られたコレステロールを全身に運びますが、過剰になると血管壁に溜まり心筋梗塞や脳梗塞などの症状を起こす可能性を高めます。

・低HDLコレステロール血症:HDL(善玉)コレステロールが少ないタイプ
HDL(善玉)コレステロールは組織に溜まったコレステロールを正常に保つ働きがありますが、それが低下している状態です。

・高トリグリセライド血症:トリグリセライド(中性脂肪)が多いタイプ
トリグリセライド(中性脂肪)は、増え過ぎることで内臓脂肪や皮下脂肪となり、脂質異常を起こしてLDL(悪玉)コレステロールを増やしてしまいます。

【脂質異常症の原因】
脂質異常症の原因の多くは生活習慣、特に食生活と運動にあります。
過食や過度の飲酒や運動不足に加え、動物性脂肪やコレステロールの多い食品を好む人や、脂肪や糖分の多い食事に偏る人は脂質異常症になりやすいのです。
さらに喫煙習慣は中性脂肪を増やしたり、HDL(善玉)コレステロールを減らす作用が認められています。
また、脂質異常症は、他の病気と合併しやすいので、高血圧症や糖尿病などの複数の生活習慣病を引き起こし、更なる病気のリスクを高めていきます。

【高齢者と脂質異常症】
日本での高齢者が要介護者になる原因の第2位は脳血管疾患(脳卒中)であり(2019年国民生活基礎調査)、また、65歳以上の高齢者の死因の第2位が心疾患、第4位が脳血管疾患と見なされています(2022年人口動態統計)。
脂質異常症は動脈硬化による疾患の主なリスク因子で、動脈硬化が、脳血管疾患や心疾患の要因になっていきます。
高齢者では特にこれらの疾患を発症する可能性が高く、発症後には要介護状態になってしまうことも多く見られます。
脂質異常症は生活習慣を見直すことで、改善できるので、下記の点に心掛けましょう。
・動物性脂肪を控え、青魚や海藻を積極的に食べる。
・コレステロールを多く含む食品を控える。
・野菜・果物を積極的にとる。
・飲酒は適量を守る。
・適度な運動を習慣にする。
・禁煙を実行する。
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