介護付有料老人ホーム「らいふアシスト馬車道」 (トラストガーデン株式会社)《前編》
昨年7月に運営会社が変わり、生まれ変わった新たな施設
お探し介護ライターが実際に施設へ足を運んで、見て、聞いて、体験して、感じたままを報告する施設訪問レポート。今回は介護付有料老人ホーム「らいふアシスト馬車道」を訪ねました。
もとは日立ライフという会社が運営していた「らいふアシスト馬車道」を、現在の「トラストガーデン株式会社」が会社分割(吸収分割)により承継し、運営を開始したのは、昨年2018年7月のこと。つまり、運営会社が変わり、生まれ変わった新たな「らいふアシスト馬車道」としてスタートしてから、まだ半年ほどしか経っていない、ということです。
しかも、取材してからこの原稿を上げるまで3カ月ほどかかりました(私事で少々事情がありまして、申し訳ありません)から、取材時はまだ新生「らいふアシスト馬車道」となってホヤホヤの時期。館内のあちこちで段階的にリニューアルを行っている最中でした。というわけで、この記事の内容や写真が現在とは変わっている、ところもある、かもしれないことを、予めご了承ください。
で、現在の「らいふアシスト馬車道」の運営会社である「トラストガーデン」についてですが、こちらは東京都23区内に「トラストガーデン」シリーズ(杉並宮前・桜新町・用賀の杜・等々力・東嶺町・常磐松・南平台・本郷)と「クラシックガーデン文京根津」を合わせて9施設、近畿3府県では「トラストグレイス御影」(神戸市灘区)、「トラストガーデン宝塚」(宝塚市花屋敷)、「トラストガーデン四条烏丸」(京都市下京区)、「アクティバ琵琶」(大津市雄琴)の4施設、愛知県で「モーニングパーク主税町」(名古屋市東区)、そして神奈川県で新たに加わった「らいふアシスト馬車道」(横浜市中区)も含めると、全部で15施設を展開しています。
特筆すべきは、この全施設が「24時間看護師常駐」、職員体制も介護保険基準(3:1)を上回るどころか、その倍の「3:2」(入居者3名に対し介護・看護スタッフを2名配置)であること。グループの全施設がこうですから、新生「らいふアシスト馬車道」も、「トラストガーデン」の名こそ冠してないものの、「トラストガーデン」シリーズと同様の手厚い介護・看護体制で入居者を迎え入れます。
そしてもう1点、これは私個人の勝手な考えですが、運営会社の「トラストガーデン」は、会員制リゾートホテル「エクシブ」で有名な「リゾートトラスト」という一大総合リゾート企業のグループの一員(100%子会社)であることも、特筆すべきではないか、と思います。
というのは、老人ホームの運営も基本は“サービス業”だ、という考えがある一方、ホテルの運営なんかは、それこそ究極の“サービス業”である、と私は思っていて、そのホテルの運営会社がグループ内にいることで、ホテルのサービスのノウハウを老人ホームに取り入れることができるのでは?なんて期待しちゃうわけです。
もちろん、介護業界とホテル業界では、サービスの対象も内容もまったく異なりますから、同じサービス業として括るには、無理があることは承知です。それでも、やはり、いわゆる“サービス精神”みたいな、なにかしら両者に共通するものが、きっとあるはずだ、と思うんですよ、うまく表現できなくてすいませんが。
そうして、ホテルと老人ホームに共通したサービス(具体的にはわかりませんが)を提供できるようになれば、大変素晴らしいことだし、業界内でも手本になるはずだし、何より、それはホテルグループの一員である「トラストガーデン」にしかできないこと、なんじゃないかなあ、と。ちょっと個人的な想いが先走りましたが、関係者の皆さんの気に留めていただけたら幸いです。
洗練と歴史が薫る街「馬車道」。周辺には観光名所が目白押し
では、いざ、新生「らいふアシスト馬車道」へと参りましょう。最寄り駅はみなとみらい線「馬車道」駅・6番出口より徒歩約4分(320m)。こりゃ近い。アクセスは申し分なし、ですが、JR根岸線「関内」駅から北口を出て、「関内桜通り」を歩くのもおすすめ。徒歩約9分(750m)。
取材当日もこのルートで向かったんですが、この辺りはいいですよ~。とくに歴史が好きな人なら、所々に歴史を感じる建造物あり、歴史探訪に誘う看板?掲示板?もあちこちにあって、横浜港開港以来の歴史と伝統が随所に感じられるこの街を、きっとお気に召すでしょう。
春になればその名の通り、関内桜通りの桜並木がいっせいに咲き誇り、すぐそこの海辺には「赤レンガ倉庫」や「山下公園」、「象の鼻パーク」に「横浜ワールドポーターズ」等々、「関内」駅近くには「横浜公園」と「ハマスタ(横浜スタジアム)」など、観光名所が目白押し。「横浜中華街」や「みなとみらいエリア」での外食もお散歩がてら、ですが、施設周辺にもお洒落なカフェやレストランはたくさんあって、まさに洗練と歴史が薫る街。「らいふアシスト馬車道」はそんな地に建っています。
ちなみに、「馬車道」は住所ではない、ことはご存知でした? 「馬車道」という名のついた建物や施設やお店はたくさんありますが、それはあくまで地域名というか、通称でして、正式な住所名としての「馬車道」はありません。「らいふアシスト馬車道」の住所も横浜市中区元浜町2-13-1です。
そもそも「馬車道」とは――って、説明しだすと長くなるので、略して簡単に言えば、かつて横浜港の荷を運ぶ馬車がたくさん走っていたから「馬車道」なんですが、その名をこの辺の人は、住所じゃないのに、ごく自然に、当たり前のように使っていることに愛着を感じます。いや、むしろ“憧れ”といってもいいかもしれません。「馬車道」という言葉を聞いただけで、頭に浮かぶ風景がたしかにあります。それは――おっと、話が逸れました。もとへ戻して、「らいふアシスト馬車道」へ到着。その建物を見上げると、おお、デカいっすねえ。
地上10階建てマンションの1~4階部分が施設。スペースは余裕たっぷり
赤レンガ倉庫をイメージしたのかどうかはわかりませんが、それっぽい煉瓦色が基調の地上10階建地下1階の堂々たる鉄筋鉄骨コンクリート造。ですが、じつは「らいふアシスト馬車道」の施設は1~4階部分のみで、その上は一般のマンションとなっています。
これは今までになかった、初めてのケースですね。いつものように、老人ホームには見えない普通のマンション風、なんて書かなくてよかった(笑)。マンション風、じゃなくて、マンションそのもの、ですから。当然、その外観からはまず、ここが老人ホームだとはわかりません。それでも、玄関前に液晶ディスプレイの電子看板が出ていて、これが結構、道行く人に老人ホームであることをアピールしています。
以前はこんな電子看板もなくて、ほんとに老人ホームだとはわからなかったのが、最近になって少しずつ、こうして周知しはじめているそうです。そりゃあ、もっと、どんどんやったらいい、と思うんですが、まあ、色々と周辺との兼ね合いもあるんでしょう。そこを突っ込むと話がややこしくなりそうなので当たらず触らず。ということで、いざ、中へ入ると、いや、入る前から薄々気づいてはいたんですが、都市型の施設にしては、ずいぶんゆったりしていますねえ。
たとえば玄関周りは、車寄せこそないものの、道路からガラス張りの自動扉までの間は観葉植物を置けるほど広く、さらに、玄関1枚目の扉を開けると、2枚目の扉まで余裕のエントランス。ふと横を見ると、傘立ての上にタオルの用意が。取材時は雨だったからでしょうが、これにはちょっと感動。スペースにも心遣いにも余裕を感じます。
そしてエントランスを通り、館内に足を踏み入れれば、すぐ目の前、ではなくて、結構遠くに、ホテルのような受付カウンター。ホテルのようにコンシェルジュが笑顔で来客を迎え入れます。横の水槽には優雅に泳ぐ熱帯魚。このエントランスホールも思いがけないほど広いのですが、さらに左手方向に広がるラウンジときたら、そこに並んでいる高級そうなソファやテーブルを片付ければ、サッカーぐらいできるんじゃないか、と思うほど広大なスペースが広がっています。
普通、好立地に建つ施設は、立地が良いほど地価が高くなりますから、使えるスペースが限られるのは、これはもう、都市型施設の宿命です。が、ここ「らいふアシスト馬車道」は、先ほどから述べているように、最高の立地にありながら、なおかつ、これだけスペースに余裕があるのは、何か秘密でもあるんでしょうか。
それを聞こうと思ったら、このエントランスホールもラウンジも、リニューアルの第二弾、もしくは第三弾で、インテリアやレイアウトがガラリと変わる予定、とのことですから、その時に改めて聞くことにして、今度は受付カウンターに向かって右向け右。するとそこには、最新のリハビリ用マシンが所狭しと並ぶ「機能訓練室」。じつはこれこそが、新生「らいふアシスト馬車道」のリニューアル第一弾の目玉なのです。が、このへんで文字数一杯いっぱいとなりまして――(後編に続く)
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