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2015年04月02日

【うわさの介護】ハンドケアが介護の現場ですごい効果を出している?! ≪前編≫

噂のハンドケアについて調べてみた。そこには驚きの効果が。

ハンドケアという言葉を聞いたことありますか?! お探し介護入居相談室のA相談員がその言葉を聞いたのは、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)の授業中の話でした。介護の現場で、現役で介護職として働いている講師の方が目をキラキラさせながら「ハンドケアというのがあって、このハンドケアがすごくて、マッサージ中に気持ちよさそうに寝る方が多いのよ~~」と話していましたので「よし、それならどれだけ“すごいか”“本当に寝るのか?!”自分の目で確かめるぞ!」ということで何らツテもないまま一般社団法人日本ハンドケア協会に連絡をしてみました。「実際にハンドケアをしている現場を取材させてください!」とお願いをしたところ、数日後に「お取り組みに協力できれば幸いでございます。(原文のママ)」とご快諾いただきました。そしてその取材先の現場が、奇跡的に私が初任者研修でお世話になった横浜市にある特別養護老人ホーム「横浜市浦舟ホーム」でした。

■ハンドケアとは
ハンドケアとは、ハーブオイル(植物油にハーブをつけ込みつくるオイルで香りが強くないのが特徴のひとつ)を用いて手のマッサージをするというとてもシンプルな手のケアです。また、このハンドケアは一般社団法人日本ハンドケア協会が「ハンドケアセラピスト認定講座」として認定している民間の資格を取得している方々が行っています。医師や看護師などの国家資格とは異なり民間資格ですので「ハンドケアセラピスト」でないとハンドケアをできないというわけではないですが、正しい知識と技術を身に着けるために受講している方が多いようです。

素人質問ですが「ハンドケアで言うハンドってそもそもどこですか?」とお伺いしたところ「肘より下を指しています」とのことでした。理由は手軽にハンドケアをできるように洋服の袖を“腕まくり”するだけでハンドケアができる範囲にしているそうです。なるほど、確かに洋服を脱いでとなると、特に女性は時間がかかりますね。注射のように“腕まくり”だと手軽にハンドケアをすることができますね。ちなみに「ハンドケアセラピスト認定講座」は、22,140円(税込)で受講できるそうです。興味のある方は「(一社)日本フィトセラピー協会認定校 ソフィアフィトセラピーカレッジ」(ソフィアカレッジで検索してみてください)のホームページで確認してみてください。

今回の取材は講座の紹介ではなく、ハンドケアがどれだけ“すごいか”“本当に寝るのか?!”ですので。

なぜ特別養護老人ホーム「横浜市浦舟ホーム」でハンドケアが強化されたのか!?

そもそもハンドケアが強化された背景には「偶然の出会い」と「施設担当者・ハンドケアセラピストの想いの一致」があったからではないかと思います。「横浜市浦舟ホーム」は、定員が80名の特別養護老人ホームで平均介護度が4.7という認知症重度の方、医療依存度の高い方が入居している施設です。

施設担当者の鈴木さんは、手浴(しゅよく)の担当として入居者のケアをしていたそうです。温泉で“足湯”ってありますよね。足を温めることで体がポカポカしてくるもので皆さんも一度は経験したことがあるのではないかと思います。実は、手も同じで手を温めることで全身が温まる効果があります。介護の現場では毎日お風呂に入ることは少なく、多くの老人ホームでは介護保険制度が要因となり週2回程度の入浴が基本となってきます。ですので、施設によっては入居者の方の状況に応じて「足浴」「手浴」などを行っているところもあります。鈴木さんは「手のケアでどんな効果があるのか」ということに興味を持ち、そこで偶然ハンドケアセラピストの方がボランティアで来ることになり担当者に立候補したそうです。(現在はハンドケアセラピストの方がボランティアで月に2回来てくださるそうです)

なぜ特別養護老人ホーム「横浜市浦舟ホーム」でハンドケアが強化されたのか!?

まず、私がハンドケアを体験。「押す」というより「撫でる(なでる)」

まず、「いい匂い」が印象的でした。そして、このハンドケアをする場所にも鈴木さんのこだわりを感じます。普段生活している場所(ユニット)とは異なる場所でハンドケアを行っているそうです。場所を変えることにより、心をリフレッシュできるように配慮しているそうです。私のハンドケアをしていただいたのは(一社)日本フィトセラピー協会認定校 ソフィアフィトセラピーカレッジで講師も務める佐佐木さんです。

腕まくりをして、ハンドケアの開始です。いわゆる手のマッサージと大きく異なる点のひとつが『リズム』です。指圧のようなテンポが速くとはまさに真逆で「ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり」とマッサージが始まります。このテンポ危険です。確かに眠くなります。あと、『圧』も違いました。「押す」というより「撫でる(なでる)」といったイメージです。あとは強すぎないオイルのいい匂いと佐佐木さんの癒し系のお話がとても心地よかったです。「看護」という言葉がありますよね。「看護」の「看」は「手と目」からなりたっていて、「手をかざして見る」という意味があります。そして手に心を込めて触れることにより相手の心にも寄り添うことができるそうです。子供の頃に母親にどこか痛いと「痛いの、痛いの、遠くのお山に飛んでいけ~!!」と擦られながらやられたことを思い出します。そして、自分も子供に同じことをしていることがあります。触れて心を込めるということで、医学的に痛さが和らぐかはわかりませんが、気持ちの痛さが和らぐといのはあるのかもしれません。

約20分のハンドケアを終え―。

気持ちよかったのもありますが、それ以上に何だか自分の心が優しくなった気がしました。「何だろう、この気持ち。60分2,980円の会社近くのマッサージでは味わったことのない感覚。手というか、心がケアされたのかも。いや、徹夜続きのせいだ。よし、他の人を見よう」

私の感想も入り長くなってしまいましたので、急遽「前編」と「後編」にわけることにしました。後編では、実際にハンドケアを受けている入居者の方の様子(介護の現場ですごい効果を出している?!)についてご紹介したいと思います。

まず、私がハンドケアを体験。「押す」というより「撫でる(なでる)」

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