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2016年12月26日

介護付き有料老人ホーム「終の住処 ジョイステージ八王子」施設訪問取材!

東京都八王子市にある「終の住処 ジョイステージ八王子(株式会社エヌエムライフ)」を見学

 お探し介護ライターが実際に施設へ足を運んで、見て、聞いて、感じて、体験したことをありのままに報告する施設訪問レポート。今回は「ジョイステージ八王子」を訪ねました。

■平成26年7月に経営譲渡され、生まれ変わった「ジョイステージ八王子」

 「ジョイステージ八王子」は、今年で21年目になる老人ホームです。これまで、当レポートでは、どちらかといえばオープンしたばかりの新しい施設を紹介してきましたが、今回は、その中では恐らく最古、もとい、歴史のある施設の登場となります。

 21年もの歳月を重ねてきた施設ですから、さぞ老朽化が進んでいるだろう、と思われるかもしれませんね。しかし、「ジョイステージ八王子」は決して古びていないどころか、近年新たに生まれ変わった新しい施設です。というのは、創業から現在まで「ジョイステージ八王子」を運営している株式会社エヌエムライフは、以前は日商岩井(現:双日株式会社)と組んでいたのですが、平成26年7月に株を譲り受け(つまり経営譲渡され)、新たにイリスケアーという青森や茨城などで介護サービスを展開している会社の子会社となり、再出発を果たしたのです。以来、活性化のためのさまざまな取り組みを行ってきて、いまや見違えるほどの元気溢れる施設になっているといいます。

 そこで今回、新生「ジョイステージ八王子」はいかにして活性化に成功したか、を取材しようというわけですから、それまで「ジョイステージ八王子」のことを知らなかった方だけではなく、かつての「ジョイステージ八王子」をご存知の方にこそ、当レポートを読んでいただきたい。そして、「ジョイステージ八王子」の“今”を知っていただきたい。と、そうした願いも込めて書かせていただきます。

■JR西八王子駅から無料循環シャトルバスを1時間1本ペースで運行

 では、参りましょう。「ジョイステージ八王子」の住所は、東京都八王子市横川町924番地2。お車でお越しの場合、カーナビゲーションの入力住所を「八王子市横川町980番地」にしますと、正面玄関前に着きます。と、パンフレットに書かれていますが、案内はそれだけ。他の施設のように電車やバスを使う場合の案内がありません。でも、なくていいんです。なぜなら、JR西八王子駅からシャトルバス(無料循環バス)が出ているから。これはいいですね。とても便利です。それまで取材した施設では、どこもたいてい頼めば送迎はしてくれますが、こうして定期的にシャトルバスを運行しているのは初めてです。運行間隔はほぼ1時間に1本のペース。無料にしては十分じゃないでしょうか。

 もちろん我々取材陣(今回は2人で伺いました)もこの無料循環シャトルバスを利用させていただきました。乗り場はJR西八王子駅北口。ただし、駅とはほんのちょっとだけ離れているのでご注意ください。北口を出て目の前の吉野家と居酒屋庄やの間の路地を入った先にある、甲州街道沿いの居酒屋「はなの舞」前がバス停車場所となっています。

 我々もそこへ行くと、他にもバスを待っている方がいらっしゃいました。利用度も結構高いようです。さて、ほぼ定刻通りにやってきたシャトルバスに乗り込んで、いざ出発!とはいっても、所要時間はパンフレットによると約7分。車窓の景色を楽しむ間もなく到着です。車だとほんとにすぐですが、途中、かなり急勾配の坂を登るので、自家用車で行く場合や徒歩の方などは留意が必要かもしれません。積雪の時などは危ないですから。

■毎週第2、第4金曜日はイトーヨーカドーの移動販売車が来院

 正面玄関前に乗りつけてくれたシャトルバスを降りて中へ入ると、いや、入る前から、なにやら入口周辺が賑やかな様子。人がたくさん出入りしていて、掛け声も響き渡っていて、喧騒といってもいいほどの雰囲気です。何だろう、と思ったら、エントランスから受付カウンターの前、そしてロビーの入口にかけて、花やら洋服やら食料品やらをまるでお祭りのときの出店のように並べて売っているんですねえ。中にはヤクルトおばさんの店もあったりして。聞けば、毎週金曜日はこうして近所のお店が出張販売を行っているそうで、なるほど、いいじゃないですか、入居者にとっては外へ行かずともお買い物ができて、施設内も活気づいて。

 なんてことを考えながらその様子を眺めていたんですが、なんと、それはまだ序の口でした。やがて車体にデカデカと「イトーヨーカドー あんしんお届け便」と書かれた4トン車が正面玄関前に乗り付けたかと思うと、みるみるうちにさまざまな商品が並べられ、あっという間に青空市場のできあがり。それを待っていたかのように人も増えてきて、皆さん喜々としてお買いものを楽しまれています。中には職員に車椅子を押してもらって駆けつけた方も。商品も日用品からお菓子から惣菜やカップ麺などなど、ほんとに普通のスーパーのように幅広い品揃えで、欲しいものはたいていあるようです。参考までにトラックの荷台の中を覗かせてもらいましたが、こちらはもっとすごい。棚にぎっしり、あらゆる商品が収められ、まさに移動スーパー。たいていのものは揃っています。しかも、値段が普通の店舗で買うのと同じというのもうれしいですよね。

 これが「ジョイステージ八王子」の名物?といっていいのかどうかわかりませんが、毎週第2、第4金曜日にやってくるイトーヨーカドーの移動販売車です。扱う商品は食料品が主ですが、事前に注文すれば衣料なども持ってきてくれるそうですから、イトーヨーカドーで扱っているものなら何でも買える、と思っていいでしょう。いや、これは便利、便利。入居者数が多い「ジョイステージ八王子」だからできることでしょうが、大変素晴らしい取り組みだと思います。

今年で21年目になる老人ホームです
あっという間に青空市場のできあがりお買いものを楽しまれています
イトーヨーカドーの移動販売車が来院

一般居室178室、介護専用居室54室の大型施設

 入居者数が多い、という話が出ましたので、ここで居室の数をみてみると、「ジョイステージ八王子」の居室数じつに一般居室178室、介護専用居室54室。今まで取材した中では最大級です。これだけの数の居室が鉄筋コンクリート造地上4階建(登記は6階表示)の建物に収められているわけですから、敷地は相当広大です(敷地面積20431.57㎡/建築面積3907.80㎡/延床面積14052.11㎡)。建物はケアセンター棟、東棟(A棟)、中央棟(B棟)、西棟(C棟)に分かれていますが、A棟、B棟、C棟が横に並んで繋がっていて、まるで丘の上に舞い降りた鳥が翼を広げたような………すいません、ちょっとわかりにくい比喩でした。頂いた資料の中にあった空中から撮った写真をみると、鳥が翼を広げたような形だなあ、と思ったもので。皆さんも機会があれば一度ご覧になってみてください。

おっと、イトーヨーカドーの移動販売車に見とれていて、受付もまだでした。入ってすぐ左手のカウンターで案内を請うと、受付のお姉さんが私の頭に何やら機器をピッと当て、「あら、体温低いですねえ。これを着けてください」と言われ、何やら手渡されます。マスクです。これにもちょっとビックリ。それまで取材した施設でも、入るときに「手を洗ってください」や「うがいをしてください」というのはありました。しかし、「マスクをしてください」というのは初めてです。いや、それにしてものっけから初めてのことが多い取材です。

 対応してくれたのは、相談部の大村匠さん。この後、大村さんが館内をくまなく案内してくれたのですが、その前に、施設長の高野泰浩さんからのお話も少し。いつもなら館内設備を見て回った後、じっくり施設長の話を伺うのですが、高野さんはお忙しいとのことで、館内を回る前に少しだけお時間をいただきました、高野さん、お忙しい中ありがとうございました。

■「日々の生活の場」であると同時に、「終の住処」でもある施設

 その高野施設長が開口一番に仰ったのは、ここは「日々の生活の場」であること。
「当施設には、介護が必要な方も、自立されている方も、今でもお勤めをされていてここから職場へ通っている方もいらっしゃいます。ですから、一人ひとり望まれるものが違います。それに対し、それぞれのADLやQOLを考えながら、できる限りのお手伝いをしていくのが我々の仕事だと思っています」
そのために、玄関は日中は鍵をかけず、いつでも出入り自由です。ちなみに当施設には裏口というものがなく、入居者はもちろん職員もご家族様も、すべての方が正面玄関を通って出入りするそうです。このことも、ちょっとしたことですが、ここが“ひとつの街”、あるいは、“ひとつの家族”といった空気を形成するのに役立っているといいます。

 また、「日々の生活の場」であるとともに、「終の住処」でもあることも、「ジョイステージ八王子」の特色といえます。いや、ただ単に「看取り(ターミナルケア)」まで行っているから、というだけではありませんよ。他でも「看取り」までやっている施設は珍しくないですから。ところがここ「ジョイステージ八王子」では、「看取り」のさらに先まで、といいますか、つまり“葬儀”までも行えるのです。これにもビックリ。葬儀までできる老人ホームというのも、当レポート初登場です。

 その葬儀場となるコミュニティーホールもちらっと覗かせていただきましたが、なかなか立派な祭壇がしつらえてあって、専用の葬儀場にもひけをとらない葬儀が行えそうです。が、残念ながら(ご家族様のことを思えば当然かもしれませんが)中の撮影はNG。興味ある方はご見学の際に訪ねてみてください。

 ちなみに当施設の入居者で看取られた方のほとんどが、このコニュティホールで葬儀まで上げているそうです。つまり生前退去がほぼなし。このことも施設の判断材料の一つになるのではないでしょうか。

 もう一つちなみにいうと、当施設の職員の平均年齢は53歳。これは、近年若い職員が多いこの業界では比較的高く、これも当施設の特色といっていいと思います。言い換えれば、経験豊富なベテランスタッフが多いということで、安心材料の一つといえます。また、入居者の平均年齢が85歳だそうですから、53歳といえばちょうど入居者の息子や娘ぐらいの年齢に当たるわけで、こうしたことからも“ひとつの家族”のような雰囲気が生まれてきているようです。

一般居室178室、介護専用居室54室の大型施設
応接室
一般居室178室、介護専用居室54室の大型施設
すべての方が正面玄関を通って出入りでき日々の生活の場
一般居室178室、介護専用居室54室の大型施設
葬儀場となるコミュニティーホール

10タイプの居室と、充実の共用設備

 では、大村さんに館内を案内していただきましょう。居室は前述したように一般居室178室、介護専用居室54室。これだけ数が多いと部屋のタイプも幅広く、なんとAタイプからJタイプまで、広さも27.56㎡から55.12㎡まで、さまざまなタイプがあります。あまりに種類が多いので詳細は資料を参照していただきたいのですが、共通の設備としては、緊急通報装置やリズムセンサー(在室中に一定時間以上化粧室を使用しなかった場合通報するセンサー)などの安全安心設備、熱感知器、非常用スピーカー(館内放送)、スプリンクラーといった防災設備、そしてキッチン、洗面、トイレ(温水洗浄便座付)浴室、照明器具等の住宅設備は完備。冷蔵庫や洗濯機の置き場もあります。いくつか見せてもらいましたが、どれも生活するには十分、申し分のない部屋です。資料をみると、畳敷きの和室のある居室もあるようで、こっちがいい、という方も多そうです。

 館内を巡りながら、大村さんはしきりに、「建物が古くてねえ。まあ、こればっかりはしょうがないんですが」とこぼしていましたが、いえいえ、全然大丈夫ですよ、むしろきちんとリフォームされているので、新築のようにキレイなぐらいです。建物自体はしっかりした重厚な造りのようで、安心して生活をエンジョイできそうです。
入居者数が多い分、共用施設が充実しているのも特長に挙げられます。機能訓練室のトレーニングマシンの数も多いし、食堂も大浴場も広々。小ホールや和室、談話室などもたくさんあります。感心したのは、麻雀部屋まであること。何度も言いますが、初めてのものが多いです。さらに、実物は見ませんでしたが、資料によると、談話室にはビリヤードまで置いてあるみたいです。いやはや、恐れ入りました。

 こうした充実の設備を利用して、多種多様のレクリエーションやリハビリなど、さまざまな活動が活発に行われていることはもう言うまでもないでしょう。その詳細も書き出すときりがないので割愛しますが、取材にはちょうど書道教室が開催されていたので、その様子をちょっとだけ覗かせていただいたことを記しておきます。

 また、設備だけでなく、環境もすばらしい。とくに居室からも眺められる「こげらの森」は、当施設が自ら運営する雑木林だそうで、ここでも家庭菜園や園芸などさまざまな活動が行うとともに、憩いの場ともなっています。自前の雑木林を持っている、というのもある意味、すごい話ですね。

 屋上の「ジョイガーデン」にも見学の際はぜひ上がってみてください。丘の上から見渡す風景に心癒されます。取材時はちょうど前日に積雪があった日で、この時期には珍しい雪景色を眺めることができました。

■当施設の調理員が心を込めて調理し、提供する食事

 最後に、忘れちゃいけない食事について。何でも体験することが当取材のモットーですから、今回ももちろん試食させていただきました。この日の献立は、「玉子入り海老チリ、じゃが芋のそぼろ煮、和布と大豆もやしの和え物、スープ、ご飯、胡麻プリン」。653kcalの塩分2.4g。結論からいうと、これ、とっても美味しかったです。とくに海老チリ、色が薄めだったので辛さを抑えてあるのかと思いきや、しっかり辛みあり、それでいて辛すぎず旨みもあり、大変美味しくいただきました。またセルフサービスでご飯を普通と軟らかめから選べるのですが、軟らかめのご飯が意外に旨し。デザートの胡麻も美味で、かなりのレベルの食事ではないでしょうか。

 当施設の食事は業者委託しておらず、当施設の調理員が心を込めて提供しています。だから美味しいし、入居者1人1人の状態に合わせた特別メニューの提供など、きめ細やかな対応も可能。さらに、定期的にお弁当形式やバイキング形式にしたり、ある一定の期間にたとえばカレーに力を入れたりするなど、飽きさせない工夫を常にしているといいます。リクエストに応じることあるそうですよ。良い施設は、食事が旨い。逆もしかりで、食事が旨い施設は、良い施設。これは鉄則であると私は勝手に思っておりますが、「ジョイステージ八王子」の食事は見事にその鉄則の通りでした。

10タイプの居室と、充実の共用設備
最大級の居室数
10タイプの居室と、充実の共用設備
食堂で大変美味しくいただきました
10タイプの居室と、充実の共用設備
屋上からの雪景色

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