1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. 老人ホーム取材レポート
  3. 介護付有料老人ホーム「すいとぴー本牧三溪園」(日総ニフティ)
2015年09月10日

介護付有料老人ホーム「すいとぴー本牧三溪園」(日総ニフティ)

横浜市中区にある「すいとぴー本牧三溪園」を取材。

お探し介護ライターが実際に施設に足を運んで、見て、聞いて、感じたことをありのままに報告する施設訪問レポートの第7弾。今回は前々回の「すいとぴー金沢八景」、前回の「すいとぴー三ツ境」に続き、「日総ニフティ」が運営する「すいとぴー本牧三渓園」を取り上げます。

 「すいとぴー本牧三渓園」の最寄駅はJR根岸線の「石川町駅」もしくは「山手駅」ですが、「桜木町駅」前からバスに乗れば便利ですよ、と教えられ、その通りのルートで向かいました。桜木町駅で降り、みなとみらいへと向かうエスカレーターの脇にある2番のりばからバスに乗ります。8系(本牧車庫前)、56系(磯子車庫)、148系(本牧車庫前)と、ここから出るバスはほとんど「すいとぴー 本牧三渓園」前のバス停「本牧宮原」にとまるようです。本数も多いですね。パンフレットをみると、8番のりばからでも99系(磯子車庫前)、11番のりばからでも101系(根岸駅前)、105系(本牧車庫前)、106系(本牧車庫前)で行けるようですし、横浜駅からのバスもあります。バスさえ使えこなせれば、アクセスは良好のようです。

 桜木町駅からは17、8分といったところでしょうか。横浜の街を観光気分で眺めながらバスに揺られ、周囲の景色がちょっと変わってきたな、と思ったところで「本牧宮原」に到着。駅からずっとビルが立ち並ぶ都会的な風景が続いていたのですが、この辺は歩道が広くて街路樹も多く、よく使われる表現ですが、いわゆる“自然と調和した街並み”になっています。「本牧宮原」バス停で降りると、そこは公園の真ん前ということもあって、広々としたとした気持ちの良い景観の囲まれており、見ようによっては異国の高級住宅街のような雰囲気と言えなくもありません。

 後で聞いた話ですが、この辺一帯はかつてアメリカ軍に接収されていた地で、戦後払い下げられたとき、住民たちが「美しい街をつくろう」ということでさまざまな規制をかけ、景観を守ってきたんだそうです。たとえば、言われて気がついたんですが、この周辺の建物は、大型マンションや商業施設等もすべて、屋上が屋根型になっています。たしかに、コンクリート造りの無機質なビルでも、屋上を四角四面ではなく屋根型にするだけで、不思議になんとなく人の暮らしが感じられます。

 私介護ライターのような地方出身者にとって、「本牧」という地名には、よく知らなくてもなぜか憧れのようなものがありますが、それはこうした特性のある地だったからなんですね。はじめて知りました。先刻ご承知である方には、なにを今さら、という話ですが、そういう特性のある「本牧」という地域のど真ん中に「すいとぴー 本牧三渓園」は位置している、ということは大きなポイントの一つだと思いますので、あえて述べさせていただきました。

「本牧」という地域の中心に位置する「すいとぴー 本牧三渓園」

老人ホームとはどうあるべきかを追求

さて、「本牧宮原」のバス停を降りるとそこに広がっている公園のすぐ隣、入口もすぐそこなので、バス停の目の前にあるといっていい「すいとぴー 本牧三渓園」。なにしろ建物が巨大なので控えめに感じるエントランスは、まったくのハイグレイドマンション風で、看板がなければまずここが老人ホームでることはわからないでしょう。中に入っても、飾られている装飾品や調度品、造りつけからすべて気品と感性に溢れています。今まで訪問した中でも最も高品質な老人ホームではないでしょうか。

 「すいとぴー 本牧三渓園」を運営している「日総ニフティ」という会社は、他に前々回紹介した「すいとぴー金沢八景」、前回の「すいとぴー三ツ境」、そして「すいとぴー新横浜」「すいとぴー港南台mio」と、全部で5つ(2015年8月現在)の老人ホームを運営しています。その中でも、平成25年4月10開業と比較的新しい「すいとぴー本牧三渓園」は、最初の設計段階から同社が手がけており、それまで培ってきた経験や実績の中で、老人ホームとはどうあるべきかを追求し、今考えられる、その理想の姿をほぼそのまま実現させたものだといいます。つまり、「すいとぴー」グループの代表的な位置づけとなるのがこの「すいとぴー本牧三渓園」なのです。

 その理想の姿とは、一体どんなものなのでしょうか? 具体的にはそこで毎日暮らしてみないとわからないことも多く、表現するのは至難の業ですが、室内をパッと見て受けた印象や雰囲気などで言いますと、たとえばリビング。他の老人ホームでは食堂や多目的ホールなどと呼ばれる大広間を、ここではリビングと呼びます。とくに1階のリビングは約90畳と広大ですが、そこに置いてある家具がまず違います。一つ一つが内装と、高い感性で調和され重厚感があります。応接室のソファもしかり。全体の雰囲気はそのままお洒落なカフェ風です。ハイソな人々が集うサロン風と言ってもいいかもしれません。

 そしてリビングの全面ガラス越しに眺める、四季折々の花で彩られる美しい庭。この庭の手入れを職員自らが毎日丁寧に、心を込めて行っていることは、同グループ全施設に共通ですから言うまでもないですね。こんなところで暮らしてみたい、と誰もがひと目見れば思うような空間となっています。

 居室は全室個室の80室。もちろんエアコン、温水洗浄暖房便座付トイレ、洗面台、介護用電動3モーター付ベット、収納、カーテン、ナースコール、テレビ、電話、インターネット配線、スプリンクラー完備。2階、3階は、隣の建物で眺望が遮られる面をうまく浴室や健康管理室などを配置し、ほとんどの居室から公園やその周囲の景観が望めます。ここから眺める「本牧」の風景も特長の一つです。

 浴室は3階。特別浴室と一般浴室とを合わせたかなり余裕のある空間で、自立できる方は大浴場で伸び伸びと。機械浴の設備も万全です(と言いながら、入浴機械についての知識が皆無で、ここの機械がいかにすごいかを皆さんにお伝えできなくてすいません。今後勉強していきたいと思います)。

 個人的に一番、これはいいな、と感じたのは、屋上階(6階)にある「ファミリールーム」です。大勢での面会や、ちょっとした祝い事などにも使われる部屋で、ここで食事もできますし、カウンターバーがあってお酒も飲めます。屋上階で眺めも最高だし、そのまま屋上ペントハウスにも出れて、憩いの場としても。色んなシーンで活用できそうな部屋です。みなとみらいの花火大会ときは皆さんでここに集まり、花火鑑賞を楽しむそうです。いいですねえ。大変気に入ったので、食事もこの「ファミリールーム」で食べさせていただきました。

 取材当日はちょうど土用の丑の日ということで、メニューは「うな丼」。このようにイベントに合わせたメニューの提供は他の多くの施設でもやっていることとはいえ、このようないい雰囲気の「ファミリールーム」でいただくと、なおさら美味しく感じます。あ、雰囲気だけではなくて、味もクオリティもレベル高いですよ。外食店と比べてもまったく遜色のない「うな丼」を美味しくいただきました。

 そしてもう一つ、もしかしたらこれが同施設の最大の特長かもしれないのが、1階に「診療所」と「保育園」を併設していること。医療機関と連携して、何かあるとすぐにドクターが駆けつけるのは普通の施設。しかしここは「診療所」がドアを隔てた向こうにあるので、いざというときにこれほど心強いことはありません。また「保育園」の併設もいいですよねえ。元気な子供たちのとの交流は必ずや入居者様の心の潤いとなりことでしょう。庭で遊ぶ子供たちの歓声を聞くだけで元気が出る、というお年寄りも多いことと存じます。そういう方にはぜひおすすめです。

老人ホームとはどうあるべきかを追求
色々なシーンで活用できる眺望の良いファミリールーム

「ここは良いから一緒に入ろう」

このような、「すいとぴー」グループの“顔”ともいえる存在の「すいとぴー本牧三渓園」を束ねている施設長はどんな人かと思ったら、意外に若くてちょっとびっくり。佐々木宏さん41歳です。断っておきますが、若くて頼りないと言っているのではないですよ。逆に、こんな重要なポストに若い人を就けている会社の方針に好感を覚えます。さすが、“人と向き合い 人に寄り添う すいとぴー”。働く人にも寄り添い、チャンスを与えているようです。

「おかげさまで、ハード面は申し分のない素晴らしい環境を与えていただいているので、次はソフト面、つまりスタッフの質をどれだけ高めていけるかが課題だと思っています。いくら建物や設備が良くてもそれだけではダメで、結局は、働く人のサービスがその施設の善し悪しを決めるカギとなりますから。

 そこで今は施設内外でさまざまな取り組みを行っていますが、その中の1つを挙げるとしたら、“地域社会との交流”でしょうか。この周辺には学校が多いんですが、そこのブラスバンド部の生徒さんによる音楽会などは随時開催しています。他にも合同のカルチャースクールや、地域イベントへの参加など、地域社会とのさまざまな交流の中で、私たちでもできる、あるいは、私たちだからこそできる“地域貢献”というものを常に考えています」と、あくまで生真面目に話す佐々木施設長。その誠実そうな人柄がいいですねえ。

 それでも、若干41歳で「すいとぴー本牧三渓園」の施設長という大役を任されて、さぞかしプレッシャーあるだろうと余計な勘ぐりをしてしまいますが、本人はむしろこれをチャンスと捉えている様子。「横浜を中心に展開している弊社ですが、じつは福島県のいわき市の方でも事業を広げようとしておりますので、私も何か、いわきとこことを結びつけるようなことをしたいと考えています」と、今後の展望も明るく、前向きに語ってくれました。

 老人ホームの入居者様は、その地域にもとから住んでいた方か、もしくはその近くに親類縁者が住んでいるなど、その地にゆかりのある方が多いそうです。つまり、縁の薄い地へわざわざ遠くからやってくるのは極めて稀なケースということです。しかしここ「すいとぴー本牧三渓園」では、他と比べると遠くから来られた方が多いそうです。なぜなら元からいる入居者様の親類か知人が、「ここは良いから一緒に入ろう」と誘われたからだといいます。実際、親戚一同4名で入居されている方もいらっしゃるそうです。人が人に勧めたくなる老人ホーム、それが「すいとぴー本牧三渓園」。ご興味を持たずにはいられませんよね。

 最後に、余談になりますが、ちょっとしたエピソードを一つ。取材を終えての帰り際、フロントへ入居者様の男性が「電池が切れたから買ってくる」と言って来られました。どうやら入居して間もないようで、電池を売っている店の場所を職員に聞いた後、「じゃあ行ってくるね。そのまま逃げたりしないから安心して」と軽口を叩きました。すると職員の女性はすまして、「あら、逃げたら私が走って追いかけて捕まえてさしあげますから、大丈夫ですわよ」と、冗談には冗談で返したんです。いいですよねえ、こんな冗談が言い合える関係。日常のたわいのないシーンですが、入居者様とスタッフとの良好な関係を垣間見た思いがしましたので、あえてご紹介してみました。

「ここは良いから一緒に入ろう」

老人ホーム・介護施設探しは「老人ホーム相談プラザ」で
老人ホーム相談プラザは、有料老人ホームや介護施設を経験豊富な専門の相談員が店舗・訪問・電話・オンライン・一括資料請求等、無料で相談・紹介をしています。老人ホームのホームページやパンフレットに記載されていない評判や雰囲気、医療・介護体制の実態、特色など実際に訪問しないと分からない最新の情報を収集し、公正・中立な立場でプロの目線からお客様のご希望に合った老人ホーム・介護施設を選定・ご提案いたします。老人ホームの見学予約・見学同行・入居時の送迎支援、入居後のアフターフォローもおまかせください。
  1. 老人ホーム相談プラザトップ
  2. 老人ホーム取材レポート
  3. 介護付有料老人ホーム「すいとぴー本牧三溪園」(日総ニフティ)
お気軽に相談員にお尋ねください