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2015年09月10日

介護付有料老人ホーム「すいとぴー三ツ境」(日総ニフティ)

横浜市瀬谷区にある「すいとぴー三ツ境」を取材。

施設訪問レポートその6は、「すいとぴー三ツ境」です。前回の「すいとぴー金沢八景」に続いて「日総ニフティ」が運営する介護付有料老人ホームの第2弾。その特長は、なんといっても、1階に「医療モール」があり、その上の2~4階が居室になっているというその特殊性にあります。

 「医療モール」というものにお目にかかったのは、私お探し介護ライターもはじめてでしたが、それがどういうものかは説明しなくてもなんとなくわかりますよね。要はショッピングモールの医療版。さまざまな医療機関がショッピングモールのように集合しているというわけです。これは考えてみたら便利ですね。ここへ来れば、いくつかの科目を同時に受診できますから、総合病院へ行くのと同じです。いや、総合病院で長時間待たされるのが苦痛だという人にはむしろこちらのほうがいいかも。そうした「医療モール」が生活圏内どころか、住んでいる居室と同じ建物内の1階にあるわけですから、こんなに心強いことはありません。これに加えて、近隣には「横浜桐峰会病院」もあり、こことも連携して「医療モール」ではカバーしきれない部分を補ってくれますから、医療面の対応は万全です。健康が不安な方にとっては大変安心できる環境といえます。

 では、実際にお伺いしてみましょう。「すいとぴー三ツ境」と三ツ境医療モールは、ちょうど中原街道と厚木街道が交わる交差点(南台交差点)の角に位置します。クルマで行くには大変便利。電車だと相鉄線「三ツ境」駅より徒歩約13分(約1000m)、バスなら相鉄バス「三ツ境」27、28、29系で「南台入口」バス停の目の前。取材時はクルマだったので交通機関を利用した場合はわかりませんが、交通アクセスはまずまず良好とみていいでしょう。交差点の角といっても少し道路より高くなっていて、駐車場の敷地もたっぷりとってありますから、喧騒はほとんど感じません。交通量の多い道路沿いでありながら閑静といってよく、周辺には銀行や郵便局などの生活関施設やショッピング等の商業施設も充実していて生活しやすく、さらに、建物は高台に建っているので眺めも良い。そんな恵まれた環境に「すいとぴー 三ツ境」はあります。

 エントランスを入ると、そこには花が飾られ、壁には絵画、椅子や小テーブルも置かれていて、いかにもおもてなしの雰囲気に溢れてはいるのですが、人はいません。受付はエレベータで上がって2階にあります。「1階に誰も人がいないので、通りすがりにどんな様子かとちょっと覗きに来た人なんか、そのまま帰ってしまうんですよね。私たちとしては、せっかく当施設に興味を持って下さった方には、せめて2階へ上がっていただいて、雰囲気だけでも感じてもらいたいと思っているんですが……」と話すのは、後藤美津枝施設長。もし、これから「すいとぴー三ツ境」を見学しようと思われている方がいらっしゃいましたら、1階は無人だということを覚えておきましょう。誰も人がいないからと気後れしてそのまま帰ってしまわないように。エレベータで2階に上がれば、そこは老人ホームとは思えないほど明るく活気に満ちた空間となっていて、職員たちが温かく迎えてくれます。

「医療モール」が同じ建物内の1階にある

お客様も職員も会えば笑顔で「こんにちは」

2階に上がってエレベータのドアが開くと、すぐ右側が受け付け、左側には、月1回各フロアで活動している「工芸クラブ」の作品が展示してあります。取材当日もアクセサリーや絵画、陶器などが陳列されていましたが、その作品はどれも素人が作ったとは思えない玄人はだしの立派なもの。こうした活動は、「すいとぴー 三ツ境」に限らず、「すとぴー」グループ全体で盛んに行われおり、同グループの特長の一つといえるものですが、その中でもとくにここの「工芸クラブ」はレベルが高そうです。

 この日もちょうど、陶芸教室が行われるというので、ちょっとその様子を覗かせてもらうことにしました。その前に、ちょっとしたことなんですが、私介護ライターには結構驚いたことがありましたので、あえてご報告させていただきます。それは、私が教室がはじまるのを待っている間、ボーっと立っていると、入居されていたご高齢の御婦人から「ごくろうさまです。どうぞお座りになって」と、椅子を勧められたことです。

 なんだ、そんなことか、と拍子抜けするかもしれませんが、でもこれ、じつはどこの施設でもあることではありません。入居者様が外部から来た見ず知らずの人間にまでこうして気を使ってくれるというのは、珍しいことなんです。そりゃそうですよね。私のようなカメラ抱えてスーツ着た(暑いので上着は着てなかったですけど)オッサンが入ってくれば、警戒されて当然です。その点、「すいとぴー」グループではどの施設でも、入居者様も職員も会えば笑顔で「こんにちは」と挨拶してくれるので、大変好感を持っていたんですが、そのうえに椅子まで勧められるなんて――ちょっと感激してしまいました。

 「その施設が良いか悪いかを判断するために、一番簡単は方法は、入居者様に話しかけてみることだ」と言った人がいるそうです。入居者様(認知症を除く)に「こんにちは」でも何でもいいので声をかけてみて、きちんと返事してくれれば、その施設は良い施設である、というわけです。その理由はなんとなくわかりますよね。外部の人にもきちんと対応してくれる人は、今の暮らしに満足している証拠。逆に、その施設や環境に不満を抱いている入居者様は、外部の人に対しては消極的になります。そのことは私も実際に老人ホームをいくつか取材した中で肌で感じています。そういう意味でもここ「すいとぴー 三ツ境」は良い施設だということがわかります。入居者様の反応だけをみれば満点以上ですね。ここの入居者様の方々は、きっとこの施設に満足していて、満ち足りた思いで生活をしているのでしょう。

お客様も職員も会えば笑顔で「こんにちは」
すいとぴー三ツ境の「工芸クラブ」はレベルが高い

職員1人1人が常に考え、意識を持って“人”と関わってほしい

そうした「すいとぴー三ツ境」の雰囲気をつくり出しているのが、後藤美津枝施設長です。今回も案内してくれた与田剛史部長はこう言います。

「『すいとぴー三ツ境』の最大のアピールポイントは、“施設長”です」
 なるほど、肝っ玉母さんの的な(気に障る表現だったらごめんなさい!)いかにも頼りがいのありそうな女性です。彼女め目当てに、彼女がいるからこの施設に入っている、という入居者様の方も少なくないそうです。前回、働くスタッフも含めて、人を大切にするのが同グループの気風だというようなお話を聞きましたが、そういう気風から後藤施設長のような方が出来上がったのか、もしくは逆に後藤施設長がそういう気風をつくってきたのでしょうか。卵が先か鶏が先かみたいな話になってしまいましたが、とにかくここ「すいとぴー三ツ境」の雰囲気は、後藤施設長のキャラクターによるところが大きいのは間違いないようです。

 ということで、改めて後藤施設長に話を伺いました。
「今一番気をつけていることは、業務の流れの中での“効率化”です。効率化を図ることで、“人”とかかわる時間を多くとるようにしています。なぜなら、私たちの仕事とは、結局は入居者様を含めた“人”との関わり方ですから。入居者様でいえば、いまの状態をどうやって保ち、普段も生活を楽しんでいただくか。そのために私たちはどう関わっていけばいいか。職員1人1人が常に考え、意識を持って“人”と関わってほしいのです」
 そうした後藤施設長の想いが職員の1人1人にきちんと伝わっているからこそ、施設全体にいい雰囲気が生まれているのではないでしょか、と私が言うと、「いえいえ、まだまだです。私はもっとできるんじゃないの、と思ってます」と笑います。う~ん、手厳しい。後藤施設長の理想ははるかに高そうです。

 もちろん、入居者様2.5名に対し、介護に関わる職員1名以上(週40時間換算)といった職員体制や年間休日125日などの待遇はグループ全施設共通で、働く人にも優しい施設であることは百も承知。だからこそ、勝手な推察ですが、多少厳しいことを言っても、逆にそれを励みにして頑張れる、といういい循環が生まれているのでしょう。その中心にドンと居座っているのが、優しい中にも厳しさを併せ持つ後藤施設長なのです。

 話が逸れました、陶芸教室の話に戻りましょう。今回は正確にいうと陶芸ではなく、すでに出来上がった小鉢に絵付けをするという、初心者向けのものでした。それでも近所に住んでおられる陶芸家を講師に招いてのなかなか本格的な教室です。初心者向けだから誰でも気軽に参加できて、皆さん楽しそう。まるでどこかのカルチャースクールのような雰囲気で、いいですねえ。他にもさまざまレクリエーションが活発に行われていますが、その中には大学と共同で開発したカラオケ機を使った音楽療法もあるそうです。これについては、時間もなくてあまり詳しくは聞けなかったので、もし機会があれば、これだけを別に取材したい、と思いました。そうした先進的な取り組みも含めたレクリエーションも「すいとぴー 三ツ境」の特長です。

 設備の話が後回しになってしまいました。居室は全室個室の57室。18㎡の個室が54室、36㎡の夫婦部屋が3室で定員は60名です。全室加湿機能付きエアコン、温水洗浄暖房便座付トイレ、洗面台、介護用電動ベット、クローゼット、カーテン、ナースコール、テレビ、電話、インタネット配線、スプリンクラー完備。共用施設は、相談室、機能訓練室と共用のリビング、健康管理室など。浴室は、2~4階に個浴、2階に大浴場と車椅子対応の特別浴室があります。見せてもらいましたが、かなり広いです。機械もたくさん揃っています。これらの中にも贈答品が含まれているのは「すいとぴー 金沢八景」をはじめ他のグループ施設と同じですね。また、開放的な食堂からきれいに手入れされた庭が眺められ、その庭は職員たち自らが心を込めて手入れしたものであることも、同グループのすべて施設に共通です。とくに2階テラスに広がる100坪ものガーデンは、ここが建物の2階であることを忘れさせてしまいます。

 「医療モール」の上にあって医療面の安心感は絶大。かつさまざまなレクリエーションが活発で活気に満ちた老人ホーム。なにより施設長自体がアピールポイントでもあるという「すいとぴー三ツ境」をご見学の際は、もう一度念を押しますが、1階は無人なので、必ず2階へ上がってください。

職員1人1人が常に考え、意識を持って“人”と関わってほしい
最大のアピールポイントでもある後藤美津枝施設長

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